太平洋をヨットで横断して
いまアメリカにいるうずはちくんから
メッセージが届きました。
やはり過酷な旅だったようですね。
うずはちくんも、きたしらかわ博覧会期間中
太平洋で星空を眺めていたようです!
お疲れさまです。うずはちJAPAN!
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こんにちは。うずはしです。
到着してとりあえずの報告しか出来ていませんでしたが、やっ
とゆっくり時間ができて、あれはいったいなんだったのだろか
、、といま振り返ってます。
自分の記憶のためもかねてと、少しあれですが、ま、暇があれ
ば読んでください。
サンフランシスコは今お昼、快晴。空気が澄んでいて、乾いた
光があふれています。風も透き通っていて、気持ちよいです。
上陸して、見るものすべてが新鮮で面白く思えて、いちいち感
動しています。
あれは夢やったんかな?ほんまやったんかな?
航海中の記憶は時空の感覚がねじ曲がっていて、どうやら頭の
中の夢と現実の境目にある、小さな隙間にインプットされたよ
うです。
到着してすぐなのに記憶がすでに遠いところにあるというか、
近くにあるんだけれど、すぐ触れるところに無いといった不思
議な感覚です。
妄想と現実、期待と不安、感傷と躁鬱の準備期間
出航 日本はすぐに見えなくなるな
空と海に風しかない青色のステージ スーパーピュア 別名;
青い砂漠の監獄
到着 濃い霧の朝 ランドフォールとゴールデンゲートフォ
グホーンオーケストラ 霧が晴れた街は光り輝いていた
34日間という日数よりも出航、海、到着という三つのステー
ジだけがあったという感じで、日数や時間の経過をカウントす
る脳みそはなくなっていました
出航してしまえば
半日ももたずして陸地は遥か後方へ。
あとは着く瞬間まで一切何んにも見えなくて、
青 青 青、、青 青 青、、。
青 青 青、、、。
青 青 青、、、。
青 、、、 青、、、。
あほになる
風を受けて、青い砂漠をひたすらにヒタスラをかけあわせて走
り続けます。風の吹く限り帆を合わせて永遠か。交代で番をし
て夜も撤して走ります。
晴れた夜は星が本当にきれいで銀河の果てまで見えそうです。
流れ星も何かが燃えながら飛んでるというのがよくわかるくら
い近く明るく見えました。
また船尾を見ると船の引き波にあわせて夜光虫が光っていて、
船が丸ごと彗星になって飛んでるみたいに思えてきます。そこ
へイルカが夜光虫を全身にまとって遊びにきます。真夜中に光
る物体が遊びに来るって、、、ここはどこだ?
そう聞くと、イルカがシルカという、、それを聞いていたゼウ
スが、そのままイルカをダジャレごと天空にあげてしまいまし
た。夏の夜、天頂付近にぶら下がるイヤリングのような小さな
星座イルカ座の伝説でした。
そんな幻想的な夜があったとか、無かったとか、、
でも、そんなロマンチックな気分はすぐにどうでもよくなるく
らいに夜はひたすら真っ暗で眠たくて寒くて退屈で単調で怖く
てひたすら耐えるのみで、、、といって逃げようにも夜は毎日
絶対来よるし、、、。唯一音楽と短波ラジオが心のオアシスで
した。
明けても暮れても海そら風。
しまいには漂流ゴミを見つけてゴミーー−!と声を上げると皆
中から出てきてゴミー!などと言って喜ぶようになる始末。
黒いブイは人の頭に見えるので話しかけてみます。アミーゴア
ミーゴ!
アメリカからのAM放送が届きだすと、そこからは古くならない
古いアメリカの音楽がとめどなく流れでてくる。とめどなく、
、永遠に
濃い霧の朝
水墨画のような崖がふわ、と現れる
それがランドフォール
ゴールデンゲートブリッジは霧の中
ゴールデンゲートフォグホーンの荘厳な響きのなかゆっくりと
橋をくぐると、にわかに霧が晴れだしてサンフランシスコの街
並が朝日に光り輝きだしました。坂道に沿って並ぶおもちゃみ
たいな街並が本当にきれいでいつまでも眺めていました。
航海中、夢をたくさん見ました。どれもしっかり覚えていて、
記憶として頭にストックされています。そのすぐとなりに青色
ばっかりの非日常的日常の記憶がストックされているわけでし
て、どうやら混ざりかけているのかもしれません。
あと言葉にも飢えているのかもしれません、、、
なんやかやですが 今サンフランシスコいることだけは間違い
ないようです。
長い文章読んでいただきありがとうございました。
それでよい一日を!
うずはし幸広